「後回しをする人」をやめて「今すぐやる人」になるコツ
「いずれやらなきゃいけないことなのに、ついつい先延ばしにしてしまう」
そんなことありませんか?
今回は、後回しをやめて今すぐやる習慣を付けるコツをご紹介します。
この記事は、22万部以上のベストセラー「「後回し」にしない技術」を参考にさせていただいております。
こちらは心理学で実証された非常に実践的な内容になっておりますので、ついつい後回しにしがちな人はぜひ一度実際に読んでみるととても参考になると思います。
目次
今すぐやるのに必要なのは「意思」ではなく「技術」
例えばですが、このようなことを経験したことはないでしょうか。
- 夏休みの宿題をしなきゃいけないのに気づいたら最終日になっていた
- ダイエットしようと覚悟を決めたのに”今日だけ”と言って暴飲暴食してしまってやる気がなくなった
- 提案書の準備をしなきゃって思っても”まだ先だから”と言って重い腰が上がらない
- 良いアイディアが浮かんだのに”いつかやろう”と思っているうちにやらないままになっている
ではなぜ、今すぐやろうと思ってもついつい後回しにしてしまうのか。
それは、「意思」の力でなんとかしようと思っているからです。
意思はあくまでそのときの気持ちであるため、短期的にはできても長期的に継続することは非常に難しいのです。
では、どうしたら後回しをやめて今すぐできるようになるのでしょうか。
それは、「意思」ではなく「技術」に基づいた行動をとることが重要なのです。
ということで、今すぐやる習慣を身に着けることができる「技術」を紹介していきます。
「ふたつの締め切り」をつくる
後回しにしないために、「ふたつの締め切り」と「締め切りが持つ力」を上手に活用します。
締め切りが持つ力
「締め切り」は、人間の脳内でノルアドレナリンという物質の分泌を促して、緊張感を高め必死に行動させる力があることが分かっています。
さらに人間の脳は、締め切りまでに仕事を終わらせるためにエンドルフィンという物質を分泌させて、ひとつのことにエネルギーを集中させて没頭するようにできていると言われています。
つまり、「締め切り」は単なる言葉や数値ではなくて、脳に対して「集中して早く終わらせなさい!」とムチを打ってくれる役割をしているわけです。
終了デットライン
終了デッドラインは、一般的な締め切りである「仕事をいつまでに終わらせるか」の期限です。
これは発注者から決められたリ、社内で決められたりする通常の期限ですが、多くの人はこの終了デッドラインに間に合うように仕事をすると思います。
逆説的に言うと、この終了デッドラインに合わせて仕事のペースを加減していることになります。
不思議なことに、1週間でできる仕事であっても、期限が3か月後の場合、多くの人が3ヶ月後のギリギリのところまで後回しにしてギリギリになってから仕上げます。反対に、1週間ぴったりの期限が設定されている場合には1週間で仕上げます。
このように人は無意識に終了デッドラインに合わせて仕事をするようになっているのです。
ただし、何かイレギュラーな出来事が起こってしまったりすると、本来の終了デッドラインに間に合わせることができなかったりするケースも出てくるわけです。
そこで、もう一つの期限「開始デッドライン」を設定する習慣をつけます。
開始デッドライン
もう一つの期限が「開始デッドライン」です。
開始デッドラインは、「仕事をいつから始めるか」の期限になります。
仕事を後回しにする場合の多くは、取りかかりまでの時間がかかるケースがほとんどです。
開始デッドラインを自ら設定することにより、作業にとりかかるまでの心理的負担が大幅に軽減されます。
締め切りの設定のコツ
締め切りの設定の際は、少し厳しいと思うくらいのギリギリの時間や期間を設定した方が効果的です。
その理由は、人は、与えられた時間を残さず使いぎりぎりに仕事を終わらす傾向があるからです。
「時間がたくさんあれば成果が出る」よりも、「時間がありすぎるから成果が出せない」のパターンのほうがずっと多いのです。
また、人は時間があればあるほど余計なことを考えて悩む必要がないことで悩み判断を誤る生き物です。
締め切りの設定は無理かなと思うぐらいの設定をするようにしましょう。
ただし、締め切り効果を使いすぎると脳に過剰にストレスがかかってしまい、逆効果になってしまうことも分かっているため適度に息抜きをしながら継続させるのがコツです。
自分自身に対しての悪いセルフイメージをやめる
「自分は〇〇な人間だ」
というセルフイメージは誰しもが持っていることだと思います。
それは人によってポジティブなことかもしれませんし、ネガティブなことかもしれません。
もしこのセルフイメージがネガティブなものだとしたらそれは今すぐやめた方がいいでしょう。
それは自己規定効果という心理効果が働いています。
人間は、「自分はこんな人間だ」という自己規定によって、その規定に合致する理由を探し出してそのイメージに合わせた行動をしようという強い欲求(自己一貫性原理)があるため、自分のイメージ通りの人間になっていくわけです。
つまり、その人の考えが、その人の行動を決定し、その行動はその人の人生そのもの(運命)を形成していきます。
ですから、悪いセルフイメージは今すぐやめましょう。
今すぐやめるべき悪いセルフイメージの例
- 私は人見知りで人間関係がうまくできない
- 私は人から嫌われやすい人間だ
- 私は口下手で人前で話すのが苦手だ
- 私はすぐにイライラ、クヨクヨ、ネチネチしてしまう
- 私にはいつも不幸が訪れる
- 私はいつも運が悪い
- 私は意思がとても弱く決めたことを破ってしまう
- 私は価値のない人間だ
- 私はいつも周りの人から裏切られる
- 私はいつも何かから逃げており何事も成し遂げられない
持つべき良いセルフイメージの例
- 私は社交的で誰とでも仲良くできる人間だ
- 私の周りにはいつも良い人たちが集まってくれる
- 私は何事にも動じず余裕を持った行動ができる
- 私は才能にあふれている
- 私は運が良い
- 私は決心すれば必ずやり遂げる人間だ
- 私は創造的でアイデアに溢れている人間だ
- 私は人から愛されている人間だ
- 私はいつも周りの人に助けてもらうことができる
- 私はチャレンジ精神があり最後までやり遂げることができる
自分はやるべきことを後回しにせずすぐやる人間だと規定する
セルフイメージによる自己規定が、自分自身の行動を作り、その行動が自分の人生や運命を作っていくと説明しました。
本題に戻りたいと思いますが、後回しにしがちな人の多くは、「自分は締め切りが近くならないと取り掛かれない人間だ」というセルフイメージを持っているのではないでしょうか。
ハッキリ言います。
後回しにをやめて今すぐやる人間になる方法は、 「自分はやるべきことを後回しにせずすぐやる人間だ」と自分自身に対してハッキリと規定することです。
そんなセルフイメージだけで変わるわけないでしょ!
そう思った人もいると思いますが、では質問します。
「あなたが抱いている自分へのセルフイメージと、今のあなたはかけ離れた人間になっていますか?それともイメージに近い人間になっていますか?」
おそらく多くの人はイメージに近いと思ったのではないかと思います。
それは、あなたがそういう人間だからではなく、そういう人間をイメージしていたからなのです。
つまり、今とは違う自分として生きていきたいと思ったなら、理想の姿のイメージを自分に持つだけで良いのです。
ベストタイミングは「いま」しかない
結論から言います。
やるべきことをやるタイミングは「いま」が常にベストタイミングです。
でも仮にそれが頭で分かってたとしても、なぜか「いまやる」ことが出来ないから後回しにしてしまうんですよね。ではなぜ人はやるべきことを後回しにしてしまうのでしょうか。
なぜ後回しにしてしまうのか
例えば、ダイエットを例に見てみましょう。
ダイエットには、糖質制限、運動、筋トレ、好きなお菓子やアルコールの節制などやるべきことがたくさんあります。
そこで、
- たった今からダイエットを開始しよう!
- 来月になったらダイエットをはじめよう!
この2つだとどちらの方がやれそうな気持になるでしょうか?
多くの人は「今月は好きなものをたくさん食べて、来月に入ったら絶対ダイエットをはじめよう!」と思うのではないでしょうか。
やるべきタスクが全く同じだとしても、時間的距離によって実行の難易度が違うように感じませんか?
この現象を、時間不一致現象といいます。
つまり、同じ仕事をするにしても、その仕事を実行する時期によって「簡単な仕事」と感じたり「難しい仕事」と感じたりするのです。
メールの返信をするというタスクで考えてみましょう。
メールが来たときにすぐ返信をすれば簡単な仕事ですが、1週間も2週間も放置してしまうとどんどん返信するのが億劫になってきませんか?実際に返信する労力に差はないはずなのにです。
これが、実行時期による時間的距離の変化によって、全く同じタスクなのにもかかわらずその難易度が変化したということになります。
そして、結果的にいくつもの仕事が山積みになって頭の中の整理もつかなくなりさらにやる気もなくなることで、新しい仕事も後回しにせざるを得ないのです。これが後回しを繰り返してしまう負のループの仕組みです。
難易度が変わらないなら今やった方がいい
目の前にある仕事は難易度が高いように感じてしまいやらない選択をして先延ばしする、先延ばしすることで難易度を低く錯覚させますが、どうせまた目の前に訪れたときの難易度は変わっていないのが事実です。
明日に先延ばししてもどうせ明日はやってきます。仕事の難易度も全く変わっていません。そしてまた明日に先延ばししたくなります。この後回しループから抜け出すためにやること、それは、「やるべきことを今すぐやる」ただそれだけなのです。
お金持ちの生活習慣を調べたある研究によると、億万長者1万2000人にインタビューとアンケートを実施した結果、高額所得者であればあるほどアンケートへの回答が早かったと言います。
どうせやらなきゃいけないことなら即断即決で素早く処理した方が有利だということを知っているのです。
スピード感は他人と差別化する最も効果的な方法
後回しにしてしまう原因と思考・行動パターンが分かったところで考えてみましょう。
やるべきことを後回しにする人が多くいる中で、あなたが即断即決で素早く仕事を終わらせる人間だと想像してみてください。
仕事はもちろん個人的なメールや手紙も素早く送れば相手から感謝され、ToDoリストは常に片付いており頭の中も心にも余裕があり、より重要なことをより能率的に集中してでき、お客様からの要望に迅速に対応できる、こんな人に仕事をお願いしたくなりませんか?
このように、スピード感は他の人たちと差別化するのにもっとも効果的な方法の一つなのです。
人生がより自由になる
後回しをやめて今すぐやる習慣をつけることで、
- 残っているタスクのことをモヤモヤと考える必要がない
- 頭の中が常に整理されていて心地よい
- 仕事に追われることがなくなる
- 解放感があり精神的に穏やかにいられる
- 良いアイデアが生まれたらすぐに実行できる
- 圧倒的な実行力が身に付く
- 他の人からの信用が増す
- 自分への自信がつく
こんなにも良い事があります。
結果的に心身ともに快適で人生が自由になり幸福度も上がります。
まとめ:特別な日を待つのではなく今日を特別な日に
何かをやろうと思ったとき、やるべきことができたとき、もっとも行動に適した日は確実に「今日」であり、もっとも行動に適した時間は確実に「いま」です。
逆に、人生でもっとも非建設的な単語が「あとで」なのです。
日々なにかに追われて余裕がなく不幸だと感じている人たちは「明日やろう」と口にし、日々なににも追われず心身ともに余裕があり幸福な人ほど「いまやる」と口にて今すぐ行動します。
自分自身に対して「自分はやるべきことを後回しにせずすぐやる人間だ」と強くイメージし、どうせしなくてはならないことなら即断即決で処理して、スピード感による他者とのアドバンテージを確立して、体にも心にも余裕があって人生を豊かで幸せなものにしていきましょう。
ぜひ少しでも参考になった方は、特別な日を待つのではなく今日を特別な日にしてみてはいかがでしょうか。
参考にさせていただいた「「後回し」にしない技術」も是非ご一読ください。